オイル系パスタを作ろう

ここではレシピではなく作り方の基本や意味、ベースとなる知識の説明をします、レシピなどはレシピサイトなどでお好みの組み合わせを探してください。

どんなレシピでも知識があればすべては同じ、基本をしっかりと理解する事で応用もできるようになります。

基本のアーリオオーリオ

まずは「アーリオオーリオ」を作りましょう。アーリオオーリオとはニンニクとオリーブオイルで作ります。

アーリオオーリオはイタリア料理でとても基本になる事です、まずはフライパンにオリーブオイル、ニンニクを入れて弱火にかけます。

ここでニンニクの形によってさまざまな表現が出来ますので覚えておきましょう。

大きく分けると「みじん切り」「スライス」「粒のまま」の3種類になります。

それぞれ入れるタイミングを変えたり、どう表現したいかによって変えると良いでしょう。

みじん切り

1番ダイレクトにニンニクの味、香りを楽しめます、全体に広がるニンニクのパンチのある味を表現できる使用方法です。

しかし細かくなっているので、火の入りが早いです。オリーブオイルで加熱しすぎると一気に焦げてしまいますのでどのタイミングで入れるのか、オリーブオイルの温度に注意です。

スライス

比較的に火も入りやすく、香りもしっかりしてパスタの中に入っていても時々感じるニンニクがとてもよいアクセントになります。

とてもバランスよくどんな調理にも使える使い方です。

粒のまま

ゆっくりと弱火でニンニクの味と香りをオリーブオイルに移したい時に最適です。ゆっくりと火を入れたニンニクはホクホクで好きな方はこれをそのまま食べるのが楽しみになります。

香りはやや少なめですが上品な仕上がりにする時にはとてもおすすめです。

重要ポイント

ここで必ず一度は失敗する。疑問点の解決です、アーリオオーリオのポイントは火の入れ具合。ニンニクが焦げてしまったらすべてが台無しになってしまいます。それを防ぐにはどうしたら良いでしょうか?

オリーブオイルでニンニクを弱火にかけている時の状況は揚げ物と同じ状況です。つまりこのまま揚げ続ければいつかは必ず焦げてしまいます。ではどうしたらよいか…答えは。

「揚げる」から→「茹でる」に状況を変える事です。レシピを見ていただくと分かるかと思いますが、パスタを作る際よく茹で汁「もしくは出汁」を入れると書いてあるのが多いです。

これは油の比率より水の比率が多くなる、または同じくらいになると「揚げる」から「茹でる」に変わるのでそれ以上ニンニクが焦げる事はなくなります。

これは食材を加える事によって食材から出た水分でもなります。

つまりニンニクの焦げを進ませない為には、水分もしくは食材を入れる事によって、温度を下げる。もしくは、茹でるの状況と同じにしてあげる事が大事なんです。ここは本当に後から大切になるので覚えておいてください。

旨味となる食材を決める

それでは、アーリオオーリオが出来たのでここに具材を足していきたいと思います。

素材にはそれぞれの味や旨味があり、その味を組み合わせてパスタのソースができます。オイル系パスタはほとんどがこの仕組みで作る事ができます。今回はわかりやすいホタテとキャベツを使って作りましょう。

ホタテはもちろん魚介の旨味、キャベツには甘味がたっぷりあります。ホタテの旨味だけでも美味しいですが、キャベツが加わる事で更に旨味を引き立てる事が出来ます。

アーリオオーリオを作ったら具材を入れて炒めましょう。

乳化させる

アーリオオーリオのニンニクがちょうどよく色付いたらホタテ、キャベツをさっと炒めます。

この時、せっかくきれいに色付けたニンニクを焦がさないように気をつけてください。ホタテやキャベツから水分が出てくるまでは焦げてしまう可能性があるので注意です。さっと炒めたら乳化の作業になります。

ここで乳化方法は大きく三つあります。

1,パスタのゆで汁

これはパスタのゆで汁を使ったシンプルな方法。特に素材の味を邪魔したくない時にはとてもよく、味付けの練習するにはまずはゆで汁から覚えると違いがわかりどんなパスタも作れるようになるかとおもいます。

2,白ワイン

白ワインを使うメリットは香りとブドウの旨味、そしてアルコールが入っているので蒸発する熱で食材に早く火が通ります。キャベツの食感を残しながら火入れが出来ます。

3,出汁

こちらもわかりやすいですが、出汁です。基本として魚介類の具材には魚介類の出汁を使い、それ以外には「野菜のブロード」(出汁)を使用するが多いです。もちろん鶏の出汁などもよく使用されますが、癖なく旨味をプラスするのに野菜の出汁を使用してるお店も多いです。日本だと昆布やシイタケ、イタリアだと人参、玉葱、セロリだけで作ったりもします。

どの水分で乳化させるかを決めたら、白ワイン以外のゆで汁、出汁の場合は、オリーブの量の約8から10倍の水分を入れて乳化させます。白ワインをたくさん入れたら、ワインソースになってしまうので間違えないようにしましょう。

白ワインを入れる場合の量は一人前のパスタで50ccくらいです。この後アルコールをしっかりと飛ばすまで火にかけます。これに関しては、量を測って入れてる料理人は今まで見た事がらありません。感覚的に伝えると全体的に白ワインの香りが移るくらい量でしょうか、目的としては香りと火の入りが早い事、白ワインのアルコールを飛ばした後に残る旨味が目的ですので、白ワインを水分としての役割はあまりないです。白ワインを入れる事により食材からの水分も一緒に出るのでそれを利用します。また、茹で汁や出汁と組み合わせて使ってもいいので白ワインの香りをプラスしたい時は入れると良いかと思います。

少し長くなってしまいましたが、水分が入ったら火にかけて少しフライパンを動かしてあげると沸騰と同時に油と水分が混ざり乳化され、ソースとなります。これでパスタソースの完成です。

パスタに味を吸わせる

それでは最後の仕上げにパスタに味を吸わせる。パスタは乾燥していますのでとっても水分を吸ってくれます。その原理を使って茹でて柔らかくしていくのですが、よく「アルデンテ」と言う言葉を聞いた事があるかと思います。

これはパスタを少し芯が残ったくらいで茹で上げる事をアルデンテと言います。

少し芯の残ったパスタはまだ水分を吸える元気な状態です。ここで火にかけながら乳化したソースを吸わせてあげる事でパスタに味が吸われていきます。水分を飛ばしてしまう様なイメージです。この工程が非常に大切で、苦労して作ったソースもしっかりとパスタに吸わせてあげないと美味しく仕上がりません。

ではなぜそんな事をするのか、、

乳化されたソースは基本的には水と油なので時間が立つと分離してしまいます。分離したソースは舐めてもオリーブオイルの油しか味わえません。つまり、せっかくの旨味が味わえない状態になっています。

では、どうしたら分離しなくなるのか。

そう、パスタに吸ってもらえばいいのです。乳化した水分をパスタに吸ってもらう事で、ソースをしっかりとパスタに含ませる事が出来ます。これにより噛むたびに味わいのあるパスタを作る事ができます。

パスタを食べて味がしなかったり、油っぽい、塩の味しかしない。

この問題は、ほとんどがこの工程のミスからなります。しっかりと味を吸わせてあげる事で塩の味付けをしただけで旨味のあるパスタを作る事ができます。

香りをつける

香りのつけ方。ソースを絡ませて、塩で味をつけてすべてが仕上がったパスタの最後に仕上げをします。

ここで仕上げには「エクストラバージンオリーブオイル」を使用します。

火から下ろしたパスタに香りをつけるくらいにオリーブオイルをかけてよく混ぜます。入れすぎには注意してください。あくまでも香りをプラスさせるだけでよいので、

これで一口目にオリーブオイルの香りと食材の旨味が広がる美味しいオイル系パスタの完成になります。

まとめ

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