料理人の道を目指すと決めた方、今まさに職場で働き始めた方、社員として、アルバイトとして。どんな方でも共通している料理の世界の考え方や覚え方、だらも教えてくれない料理の技術よりも大事なことを僕の経験としてご紹介していきます。
料理の世界は技術と思われがちですが実は効率と正確さ、そして気配りと目配り。そのあとに技術が来ます。その現実の違いに挫折する方も沢山います、そんな駆け出しの料理人にわかりやすく基本をお伝えします。
1,MENUを見る。
まずはその店のMENUを把握することが大事。現場に入るといきなり完成品が並んでるわけではありません、先輩方は料理を同時進行で仕上げたりしていますので何を作っているのか、把握するのは難しいでしょう。そこである程度MENUとレシピを検索するなりして覚えておきましょう!
2,冷蔵庫と在庫の場所を覚える。
入ったばかりの新人にそんなに仕事があるわけもなく何の説明もないまま「とりあえずこれやっといて、」など超簡単な仕事を与えられるだけです。物の場所を把握することによって使う食材、MENUとの答え合わせが出来ます。「この野菜はサラダ用だな」などと把握できます。正直に言いますと飲食店は答えがある仕事です。店のMENUという問題の答えは冷蔵庫や在庫にすべてあります。まずは在庫と配置を覚えることが最速の道です。
場所を把握しておくと物を取りに行ったり出来るので始めのうちはそれでも役にたてます、毎回毎回どこにありますか?って質問してたらよく怒られていた記憶があります(笑)場所を把握はとても大事ですので休憩時間や早めの出勤で冷蔵庫の中を見させてもらいましょう。
3,営業の流れを把握する。
1日の営業の流れを把握しましょう。ピーク時間は大体同じでしょうからそこまで考える必要はないですが、ピーク前後に何をするべきかを考えます。簡単に3つにまとめてみたのでご自身のお店で意識してみてください。
出勤からピークまでの準備と仕込みを知る。
出勤からまずは準備があります。仕事ができる状態にすることから始めます。そのあとにランチ営業などがある場合はその準備と夜の仕込みを少しやるなど、優先順位を意識しながら仕込みと準備があります。まずはこの流れを把握しましょう。
ピーク中や明日の仕込みや準備をどのタイミングでやるかを知る。
ピーク中に夜や明日の仕込みをしているのか、ピークが終わってからするのか、休憩の時間とのバランスやタイミングはお店により異なります。このタイミングと役割を覚えましょう
この時ダメな質問の仕方は「何をすればいいですか?」などこのような質問はやめましょう。例えば、この仕込みは何につかうものですか?や、この仕込みは先にやりますか?など具体的な意味のある質問をしましょう。
次の日の準備と閉店作業を知る。
次の日の準備はどこまでするのか、なぜそれが必要なのか、飲食店は効率を求めて準備と仕込みがあります。必ず作業には理由があります、それを意識すると必要性の意味が分かります。閉店までの片付けと仕込みを理解したら1日の流れは把握できるでしょう。
4,自分のポジションと役割を考える。
仕事は出来ることと出来ないことがあります。知らない事も沢山あるでしょうし、技術がついていかない作業もあります、自分がいま与えられている仕事は最低限の仕事で、それをやればいいと思う考えは絶対やめましょう。今やらされている仕事は先輩達が次にする仕事をスムーズに出来るように、仕事の遅い見習いに先に進めてもらっているだけです。つまり本来は一人でやる作業を見習いとやっているだけです。今後は一人で出来ないとならないのでスピードとその他の作業内容も把握しましょう。仕事は基本人の分もやるつもりで考えてちょうどいいくらいです。
5,言葉を覚える。「聞いて確認」
飲食店にはそれぞれ専用の言葉だったり、イタリア料理ならイタリア語フランス料理ならフランス語を使用する職場が多くあります。案外この言葉が理解できないとスムーズに進行出来ない場合があります。料理名や言葉は意味がありつけられる事があるのでちょっとした歴史の勉強や、その料理の背景が分かるとより深く知ることが出来ます。
案外言葉の勉強は役に立つことが多いです。それが楽しめるようになったらきっとこの世界は向いているかもしれませんね。
6,目、耳、鼻、の感覚が常に意識できるようにする。
これだけだと意味が分からないかもしれませんね、これはちょっと上級者よりですが意識しないと出来るようになりません。
目線の意識の仕方。
目線は料理の世界でまず初めに意識することです、基本自分の作業中は手元に意識がいきます、そこで作業しながら周りを見れるようにしましょう。今先輩は何をしているのか、フォローのタイミングを確認したり出来るので必ず周りはみましょう。もう一つ細かいことですが、作業しているとき手元を見ながら作業してても視界は180度あります。人が後ろを通ろうとしてるなど気配を感じて避けることが出来ます。結構これが重要なので頑張りましょう。
聞こえる事に意識しよう。
昔は厨房ですぐに働くことが出来ませんでした。まずはホールスタッフから始めされて接客業を覚えます、お客に気を配り常に回りを見ています。お客様がナイフなどを落としたりグラスを割ってしまったり、音には理由がありますよね?割れた音がしたならほうきとちりとり、割れた物を入れる袋を用意したり、すぐに行動できます。この理由に対して行動出来ることが大事です、普段聞こえたことのない音、何か原因は必ずあります。ここまで意識して働けるようになりましょう。
匂いを意識しよう。
コロナウイルスでマスクの着用がほとんどでなかなか分かりにくくなってしまいましたが上記と同じように匂いにも原因があります。焦げた匂い,焼けた匂い、気をつけたいのはガスの匂い。危ないのでおかしいと思ったら原因を探しましょう。
7,無駄な質問を無くして意味のある質問をする。
無駄な質問とは何か、おそらくそれすらも分からないでしょう。言葉でそれを解決するとすればちょっと考えればわかることを質問しない。です、例えば、今あなたはレストランの厨房で働いています、先輩が作ったソースを冷やしてくれと頼まれました、(なんでもいいのですが(笑))
このソース荒熱とれるまで冷やしておいて!
わかりました!
氷で冷やしますか?
このように意味のない質問をしてるうちはまだまだ、仕事を理解できてない証拠になります。そんな質問の仕方なんてしないよ!と思うかもしれませんが実際に結構多いです。厳しいようですが飲食の世界はこの考え方が常に必要です。
まとめ
細かく説明するととても細かくて難しく感じます。どんな仕事でもそうですが意味があり今の職場の流れや形が決まっています、自分の考えのが正しいと思う部分もあるかと思いますが、それは独立したらそれを実行しましょう。飲食の独立も大変です、まずは自分自身の力をつけて飲食店業界で生き残っていきましょう。ちなみに僕は調理師専門学校卒業ですが同期は60人いましたがまともに飲食で生き残った人数は5~6人でした(笑)今回は基本編でした。